オンライントークシリーズ「諏訪・八ヶ岳を掘り下げる」第3弾。北村皆雄さんをゲストにお迎えして、8月25日(金)19−21時に開催

オンライントークシリーズ「諏訪・八ヶ岳を掘り下げる」第3弾。北村皆雄さんをゲストにお迎えして、8月25日(金)19−21時に開催

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東京神田サテライトから偶数月の最終金曜日にお届けする、オンライントークシリーズ「諏訪・八ヶ岳を掘り下げる」。第3回は、「諏訪、カジの木の秘密―新作映画『倭文 しづりー旅するカジの木』から」をテーマに、ドキュメンタリー映画監督の北村皆雄さんをゲストにお迎えし、この夏完成した新作映画を中心に、長年にわたるユニークで精力的な制作活動に通底するビジョンをうかがいます。

北村氏は、70年代初頭にミシャグジ神の調査で諏訪を訪れ、郷土史家の今井野菊氏に聞き取りをした3人の若者のひとり。その成果は『日本原初考 古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究』(1975年)を含む3冊の本として刊行されています。それ以降、諏訪を介してオーストロネシアへとつながっていった北村氏の活動の、最新のかたちを知るまたとない機会となるでしょう。

〈「北村さん、あなたが何で諏訪をやるんですか」。四十数年前、今井(野菊)さんの突然の問いかけに何の返事もできなかったが、「諏訪を掘ってたらアジアの水脈につながりました」と、今なら素直に報告できるような気がする〉と、北村さんは書籍『日本原初考 古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究』の前書きで綴っています(古部族研究会 編、人間社文庫、2017年 *書籍は1975年出版)。対談では、そんな長年惹きつけられてきた諏訪への思いについても語っていただきます。

「諏訪、カジの木の秘密―新作映画『倭文 しづりー旅するカジの木』から」
8月25日(金)19-21時
ゲスト:北村皆雄[ドキュメンタリー映画監督、(株)ヴィジュアルフォークロア代表]
ホスト:四方幸子
参加方法:以下のYouTubeから無料でご視聴いただけます。

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「5年かけて完成させた新作『倭文 しずり―旅するカジの木』は、アジアやオセアニア、日本各地に「カジノキ」のもたらした衣の原点を追っている。アジアを原産地に、4、5千年前、人類の移動と共に遥か海を旅してオセアニアまで広がった。オーストロネシアン(海の民)の命の根っこ「衣」を支え、縄文中期には日本まで到達した。<カジノキ>は、樹木の皮から採る人類最初の「衣」の素材であり、古代からの紙の原料でもなった。そのカジノキの旅を通して、<倭文(しづり)>という日本の幻の織布を追う。このカジノキの精霊ともいうべき衣を司る「倭文神(しづりがみ)」が、日本の創世神話で活躍する隠れたヒーローである。「倭文」は、『日本書紀』『古語拾遺』の神話、『万葉集』の歌、天皇即位の大嘗祭に登場する。諏訪神社のご神紋にもなっているカジノキの知られざる秘密を解き明かす」(北村皆雄) 

北村皆雄: 1942年長野県伊那市出身。ドキュメンタリー映画監督、(一社)日本映像民俗学の会代表、早稲田大学アジア研究所招聘研究員、(株)ヴィジュアルフォークロア代表、古部族研究会、(一社)井上井月顕彰会会長、伊那VALLEY映画祭実行委員長。20代で出会った諏訪と沖縄・久高島からアジアへフィールドを広げ、映像で民俗学の世界を目指す。インド先住民、ボルネオ島、中国の長江流域・チベット・雲南・四川省、台湾、ネパール、ヒマラヤ山脈の民族文化を探索、エベレスト(チョモランマ・サガルマータ)3回遠征。フィールドを海にも広げ、フィリピンの漂海民、黒潮の源流域ミクロネシア、メラネシアのなど海の民の世界を追ってきた。新作映画『倭文 しずり―旅するカジの木』(2023)は、2024年春公開の予定。

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